業務効率化のキーワード「ECRS」とは
ECRSとはイクルスとも呼ばれているらしいです。個人的には変な呼び方だと思いますが、それは置いておきます。ECRSとはEliminate、Combine、Rearrange、Simplifyの頭文字をとったものです。もともと製造現場の生産管理などに使われていたものらしいのですが、業務効率のために非常に役立つフレームワークでもあります。
①Eliminate:取り除く
日々の業務で頻繁に感じていることではないでしょうか。無駄な業務を取り除くことです。例えば、
- 関係のない人が会議に出ている
- 無駄な印刷が多い
- 他部署で同じ作業をしている
- 話す内容がないのに毎朝会議がある
- などなど
私の経験ですが、毎週実施される「5分会議(と私が勝手に呼んでいる)」がありました。話す内容が大してないのに課題定例と称して毎週行うものです。話すことがないので会議内容は5分しかなかったのです。
私はTV会議参加でしたが、PCから接続設定をするのに5分弱かかっていました。違うメンバはその定例のために電車に乗って移動していたそうです。
なんて無駄なのだろうと思いました。私が一言「やめませんか?」と言って、その会議は毎週でなく必要な時だけやるようになりました。
②Combine:まとめる
似ている業務や、業務の重複をなくそうというものです。個人業務ではあまり見つからないかも知れません。なぜなら改善意識があれば、その人は自然とそうしているからです。
Combineはどちらかというとチームや担当、部署を跨いで実施できることが多いと思います。Combineできそうなのは、例えば、
- 同じメンバの会議が同日に2回ある
- 隣の担当が顧客情報を打ち直している
- 移動時間に資料をつくる
- などなど
私の経験ですが、かつての職場で「スーパーバイザ会議」と「改善会議」という2つの会議が存在してました。スーパーバイザが改善活動を担当していたので、担当者は8割同じでした。
同時開催しようと提案しようとしていた矢先に、気が付いたら前者の会議が消滅したのですが、これらもCombineできたであろう事例の一つだと思います。
③Rearrange:再アレンジする
再度アレンジをしたり、組み替えたり、変更したりすることです。
分かりやすいのは、業務の入れ替えで効率化をしたり、場所を変えたりすることでしょう。業務の方法を変えることも考えられます。例えば、
- 営業ルートの組み替え
- 類似作業担当者のタスク入れ替え
- 作業場所の変更
- 会議方法の変更
これも私の経験であり、再度の会議ネタではありますが、以前の職場で週に1回開催される会議がありました。
私はまだ隣のビルに移動する程度でしたが、他の担当者は片道30分かけて移動して会議に参加していました。
これを対面による会議からTV会議へ変更しました。結果的に、担当者は2名いたので往復1時間とすると2時間の節約となりました。
④Simplify:シンプルにする
これは簡単なようで難しいかも知れません。業務の内容や背景が分かっていないとなかなか簡素化できないという経験があります。身近なものから始めるのが良いでしょう。例えば、
- データの自動入力
- テンプレートの作成
- 連絡網のシンプル化
- などなど
これもまた私の経験です。IT企業にいるのが驚きな後輩がいました。彼女はExcelのあらゆる計算や数値の打ち込みを手動でやっていました。8割は関数で自動入力できるのにも関わらずです。
自動で計算をできる関数を教え、彼女は見事自動化することができました。非常に簡単な例ですが、こういったことを積み重ねることで、いつか大きな業務効率化を実現できるのではないかと思います。