新型コロナウイルスによるダメージは大きい。紳士服、アパレル業界
新型コロナウイルスによって負の影響を受けている企業は沢山ありますが、アパレル業界もそのひとつです。
2020年4月18日の日経新聞では、下記のように売上減少を紹介しています。
- ワールド:前年同月比41.9%減
- レナウン:同42.5%減
- 丸井グループ:39%減
- しまむら:12%減
洋服屋さんの中でも紳士服業界へのダメージは大きそうです。
その理由は数々あると思いますが、代表的なものについて考えてみたいと思います。
そもそも外出自粛
まず1番単純なものです。人々が外出自粛により外出しないことで、単純に店頭での売上は落ちます。
必要ならネット通販でという声もありそうですが、アパレル系など衣服を売る企業にとってオンラインによる販売はもともと苦戦を強いられてきました。
オンラインでは着心地やサイズ感が分からないからです。
新型コロナウイルスによる外出自粛の流れを受けて、ではオンラインで売ることに注力しようと思っても、そう簡単ではないわけです。
テレワークはラフな格好で
新型コロナウイルスの影響で、多くの企業がテレワークに移行しています。
私は最初は、テレワークとアパレルや紳士服業界への影響をあまり考えられていなかったのですが、上で紹介した日経新聞の記事を読んで納得でした。
普段会社へ通勤していた人がテレワークになることによって、彼らはスーツを着る頻度が減っています。
私ももともとワイシャツにチノパンというラフなスタイルでしたが、テレワークするようになって、私服で仕事をするようになりました。(私服もチノパンですが、もう少しラフなシャツ)
女性も会社に着ていくようなきれい目な洋服でなく、そこそこな洋服でも良くなります。テレワークなので、会議中にカメラで顔を映さなければいけないタイミングは出るかも知れませんが、リアルで会うよりはお化粧はほどほどで構いません。(私は男でよく分かっていないので、失礼があれば申し訳ございません)
ここでのポイントは、テレワークによって実際に通勤するほどの身なりは求められなくなったということです。
私もテレワークとなり1週間が経ちましたが、「こんなに仕事用の服があったんだ!」と驚いています。普段は日々のローテーションで同時にクローゼットに戻ることのなかった仕事用の服達が今、クローゼットの大半を占めています。
新型コロナウイルス収束後の意識変化
上記でテレワークにより、通勤時ほどの身なりは求められなくなったと記載しましたが、これが新型コロナウイルス収束後も続く可能性があるのではないかということです。
テレワークにより皆、よりラフな格好で仕事をします。カメラ越しとはいえテレビ会議で一応顔を合わせるわけです。
このテレワーク推奨?期間が長引くにつれて、それが普通になってくるわけです。
新型コロナウイルス収束後も、(テレワーク期間とはいえ)今まであんな格好で仕事していたのだから、会社にわざわざビッシリとキメていく必要はないのでは?となる可能性があります。
お客様への対応が主な業務である営業の方々は変わらないかも知れませんが、私が以前お世話になった社内ITのような部署は、やり取りは社内の人間のみです。わざわざスーツにネクタイで出勤する必要があるのでしょうか。
そう言った考え方が浸透する可能性が大いにあります。
だとすれば、紳士服業界の売上は新型コロナウイルスの影響で落ち込みましたが、新型コロナウイルスが収束しても、落ち込んだ分だけ回復するという根拠はないわけです。