EIGRP
2020/10/28
EIGRPとは
自律システム内のルーティングを行なうCisco独自のプロトコル。
EIGRPのポイント
- FD(Feasible Distance)とは、自ルータから宛先ネットワークまでの合計のメトリックである
- AD(Advertised Distance)とは、ネイバールータから宛先のネットワークまでのメトリックの合計であり、RD(Reported Distance)とも呼ばれる。
- 複数経路がある場合は、FDが一番低い経路がメインのルートとなり、この経路をサクセサという。このサクセサのFDよりも低いADを持った経路はフィージブルサクセサというバックアップルートになる。
- Passive状態とは、ネットワークが安定しており、ルーティングが行われている状態
- Active状態とは、ルートの再計算をしている状態で、ルーティングは行われていない状態。パケット転送を行なわないのでルーティングループを防げる。
- EIGRPのメトリックの計算式
- メトリック=256 x ( 帯域幅 + 遅延 )
- 帯域幅=10,000,000 / 経路上の最小帯域幅(Kbps)
- 遅延=経路上の遅延合計(μ秒) / 10
- サクセサがダウンした際にフィージブルサクセサがあればそれがサクセサとなるが、ない場合はActive状態となりネイバーに問い合わせを行なう。
- スタブではデフォルトでconnectedとsummaryの2つが有効になるので、アドバタイズされるのは直接接続されているルートとサマリールートである。
- SIA(Stuck In Active)とはルータがアクティブ状態のままになってしまう状態。Queryを送信したもののReplyが来ない状態。
- アクティブタイマでは一定時間以上(デフォルトでは3分)Replyを返さなかったネイバーをダウンと判定して、パッシブ状態に戻る。
- 自動集約はデフォルトで有効である。
EIGRPのコマンド
- EIGRPの設定(AS番号は10)
- RT(config)#router eigrp 10
- 自動経路集約を無効にする
- (config-router)#no auto-summary
- サクセサとフィージブルサクセサを確認
- show ip eigrp topology
- 各ルーティングプロトコルで設定したネットワークとネイバーのIPアドレスの一覧
- show ip protocols
- ルーティングテーブルを表示
- show ip route
- ネイバーテーブルの表示
- show ip eigrp neibhbors
- トポロジテーブルを表示
- show ip eigrp topology all-links
- トポロジテーブルのサクセサとフィージブルサクセサの表示
- show ip eigrp topology
- EIGRPが動作しているインターフェース
- show ip eigrp interfaces
- EIGRPのパケット統計
- show ip eigrp traffic
- 手動集約をする
- ip summary-address eigrp [AS番号] [アドレス] [サブネットマスク]
- これを設定するとルーティングループを防ぐため、自身が集約したネットワークの破棄用の経路(インターフェースがNull0)が自動的に作成される。