NYダウまた過去最大の下げ、VIX指数は83に
3月16日のNYダウは約3,000ドルの下げ幅を記録し、12日の約2,300ドルという下げ幅を更新しました。
まだまだ投資家によるコロナウイルスへの懸念は収まらないようです。
FRBが追加利下げをしたのに
3月15日にFRBが政策金利を1%利下げしたと16日の記事でお伝えしました。
投資家への良いサプライズと言う意味を込めて緊急発表したようですが、喜んだ投資家は多くはなかったようです。
NYダウ株価は下落し、過去最大の下げ幅を記録してしまいました。
上の画像はおおよそ2020年に入ってからの日足のチャートです。1月から2月にかけてのチャートでローソクの長さをみると、コロナウイルスによる影響で、いかに相場が乱高下し、下落しているかが目で見ても分かります。
相次ぐ入国制限
詳しい文言は覚えていませんが、先日WHOは感染拡大の中枢は中国から欧州になっていると発表しました。実際に最初に発生が確認された中国武漢の感染拡大は収まってきており、一方でアメリカやヨーロッパでの拡大が加速しています。
なぜ欧米でコロナウイルス感染拡大が広がったかという議論は避けますが、世界中に広まってしまったことは確かです。
こういった影響を踏まえ、各国が入国制限に乗り出しています。先週にはアメリカがヨーロッパからの入国者を制限する意向を示し、最近はイギリスなどに対しても入国制限をすると発表しています。
コロナウイルス感染拡大の防止のためには入国制限は仕方ないかも知れませんが、経済的な打撃を受ける個人や企業はより一層厳しい状況が待っていそうです。
VIX指数が83に
VIXとはVolatility Indexの略で、細かい説明は割愛しますが、その数値が高いほど投資家が不安に感じているとされるものです。
別名で恐怖指数とも呼ばれています。
この指数が、リーマンショックの時の値を上回ってしまいました。
たしかにリーマンショックは歴史に残る最大の金融危機のひとつですが、ショックが起こって直ちに個人に影響が出ることは少なかったのではないかと思います。
一方で今回のコロナウイルスについては、人に感染し、死に至らせることもあります。それにより個人から企業まで大規模な封じ込め(感染拡大予防、外出自粛、など)を行った関係で、直ちに経済が滞ってしまいました。
私の勝手な想像ですが、今回のこのVIX指数には「経済への不安」と「コロナウイルスへの不安」の両方が含まれているのではないかと思います。
今後の展望
コロナウイルスによる影響は計り知れません。すでに多数の方が亡くなり、多くの企業が打撃を受けています。
また感染拡大はもはや防げないという論調も目立ってきました。
今後はいかにコロナウイルスと共存するかを考えていく必要があるのではないでしょうか。
先日パンデミック宣言が行われましたが、パンデミックは対処療法への移行の目安とされています。感染拡大の防止よりも、感染した人をどう治療するかに軸足をシフトさせていく時です。
コロナウイルスによる死と、経済による死と、人命の重さに差はないはずです。人間みんなで予防に心掛けながらも、少しずつ経済を元に戻して行く時期かと思ってます。
そろそろ戻しましょう。