IPv6
2020/8/9
IPv6とは
OSI参照モデルにおいてネットワーク層に位置づけられるものです。この技術の背景にはIPアドレス枯渇問題があります。
IPアドレス枯渇問題とは、簡単に言うとIPv4の体系では、IPアドレスが足りなくなってしまうと言った問題です。
その対策としてNATやNAPT、複雑なサブネット化等が進みました。同時にDHCPといった技術も必須となってきました。
しかしIPv6はかなりの数のIPアドレスを使用できるため、枯渇するような事はほぼ考えられなくなると考えられてます。
個人的にはIoTのめまぐるしい発展により、いつかまた枯渇するような気もなんとなくしていますが。
IPv6のポイント
こちらはどちらかと言うと試験対策的なIPv6のポイントです。
- IPv6ではブロードキャストを使用しない
- 同一インターフェースにIPv4とIPv6を両方設定できる。
- IPSecの実装が必須となっている。
- IPv4とIPv6が共存している場合は、トンネリング(オーバーレイトンネリング)によってIPv6をIPv4でカプセル化してパケットをIPv4網を通す事ができる。
- OSPFv3とはOSPFv2をIPv6に対応させたものである。
- OSPFv3ではv2と同様にIPv4のIPアドレスをルータIDとして利用するため、IPv6のルーティングのためにOSPFv3を使用する場合は、IPv4のIPアドレスを付与するか、手動で指定しなければならない。
- デュアルスタックとは、IPv4とIPv6を両方使える状態の事で、同一インターフェースにIPv4とIPv6のIPアドレスが両方設定されている状況。
- トランスレータとはIPv4とIPv6のネットワーク間の通信を取り持ち、例としてNAT-PT(Network Address Translation/Protocol Translation)がある。NAT-PTではIPv4とIPv6のヘッダを相互変換する事によってネットワークを繋いでいる。
- ユニキャストには大きく2種類ある。グローバルユニキャストはグローバルで一意なアドレスで、最初の3ビットが001から始まり、リンクローカルユニキャストは同一リンク内でのみ有効、つまりルータを越えないアドレスで最初の10ビットが1111 1110 10で始まる。
- NAT64とはNAT-PTの後継にあたり、IPv6からIPv4にアドレス変換する機能。これにはステートレスNAT64とステートフルNAT64がある。
- ステートレスNAT64では1対1の変換を行なう
- ステートフルNAT64では多対1の変換を行なう。
- IPv6の主なルーティングプロトコルは、OSPFv3、RIPng、EIGRP for IPv6
- IPv6ではIPアドレスの数が潤沢にあるためDHCPの使用は必要なくなるが、DHCPを使う事もできる。